なぜ積立投資が良いのか(ドルコスト平均法・複利計算とは)|初心者にわかりやすく解説します

長期投資では、積立投資が大切と言われています。だけどなぜ積立投資良いんだろう?と思いませんか。キーワードは、ドルコスト平均法複利です。

なにそれ?

そんなあなたのために、長期投資オンラインスクール・ニーサスクールがわかりやすく解説します。ドルコスト法と複利の用語だけを理解しておけば、細かい計算などはわからなくても全く問題ありません。

1 積立投資とは

積立投資とは、毎月一定の金額を投資することを言います。

今回は、Aファンド(投資信託)に毎月25日に1万円ずつ投資するとしましょう。

投資信託の価格である基準価額という用語が出てきます。知らないという方は、下記の記事をご覧ください。

 

1-1 ドルコスト法のメリット

下記の問いについて一緒に見ていきましょう。考えたくない人は、読んで理解するだけでいいですよ。

【問1】あなたは、4/25(積立1ヶ月目)にAファンドを1万円分購入しました。このとき、Aファンドの基準価額は10,000円/1万口でした。あなたは、Aファンドを何口購入できたでしょうか。

 

【問2】あなたは、5/25(積立2ヶ月目)にAファンドを同じように1万円分購入しました。このとき、Aファンドの基準価額は先月より値下がりし、9,000円/1万口でした。あなたは、Aファンドを何口購入できたでしょうか。※1口未満は切り捨て

 

【問3】あなたは、6/25(積立3ヶ月目)にAファンドを同じように1万円分購入しました。このとき、Aファンドの基準価額は先月よりさらに値下がりし、8,000円/1万口でした。あなたは、Aファンドを何口購入できたでしょうか。

 

【問4】あなたは、7/25(積立4ヶ月目)にAファンドを同じように1万円分購入しました。このとき、Aファンドの基準価額は先月より値上がりし、11,000円/1万口でした。あなたは、Aファンドを何口購入できたでしょうか。※1口未満は切り捨て

 

さて、一緒に考えていきましょう。

【問1】の積立1ヶ月目は、10,000(購入金額)÷10,000(基準価額)x1万口=10,000口です。

【問2】の積立2ヵ月目も同様に、10,000(購入金額)÷9,000(基準価額)x1万口=11,111口です。

【問3】の積立3ヶ月目も同様に、10,000(購入金額)÷8,000(基準価額)x1万口=12,500口です。

【問4】の積立4ヶ月目も同様に、10,000(購入金額)÷11,000(基準価額)x1万口=9,091口です。

これらを図で示したものが、図1です。横軸が積立月、左の縦軸が基準価額、右の縦軸が購入口数を示しています。図中の青丸が基準価額の変化を、オレンジ丸が購入口数の変化を示しています。

図1

基準価額が10,000円から2ヶ月目、3か月目の9,000円、8,000円と下がったときに、1万円で購入できる口数は増えています。一方、基準価額が10,000円から4ヶ月目の11,000円に上がったとき、1万円で購入できる口数は減っています。このように毎月一定金額を積み立てると、その月の基準価額の変化に合わせて、購入口数が変化します。

 

【問5】あなたは、Aファンドに4ヶ月間で4万円積立しました。トータル何口購入できたでしょうか。また、そのときの平均何円/1万口(平均購入単価)でAファンドを購入できたでしょうか。

 

4ヶ月間で購入できたトータルの口数は、10,000+11,111+12,500+9,091=42,702口でした。このときの平均購入単価は、40,000÷42,702口x1万口=9,367円/1万口となります。

もし、このAファンドを4/25(積立1ヶ月目)に一括で4万円分購入していた場合、この平均取得単価はどのようになるでしょうか。積立1ヶ月目の基準価額は、10,000円/1万口です。40,000÷40,000口x1万口=10,000円/1万口となります。

つまり、一括で購入したときの平均購入単価は、10,000円/1万口であるのに対し、毎月1万円ずつ投資した場合の平均購入単価は、9,367円/1万口となります。Aファンドの基準価額の変化の場合、積立投資をしておいた方が平均購入単価は安くなります。この購入単価を平均化する手法を「ドルコスト法」と言います。特に名前を覚える必要はありません。

では、なぜこのように積立投資をすることが良いのでしょうか?

それは、「購入のタイミングを計らなくても良い環境を作って、あなた自身のストレスがたまらないようにするため」です。基準価額だけを見て、「今月は安いから購入しよう」、「今月は高いから購入をやめよう」とすると、いつの間にか短期的な価格を予想するのに時間を費やしてしまいます。また、ずっと上がり続けるファンドでは、良い商品でも高くて買えないと思って投資をためらってしまうことにつながります。

私たちは、短期的な価格の変化を追うのではなく、長期投資をしています。長期投資を活用して、将来の自身の生活を豊かにすることが目的です。決して短期的な価格を追うことではありません。

1-2 ドルコスト法が万能ではない場合

このドルコスト平均法が万能かと言われると、そうではない場合があります。それは、図2のような基準価額がずっと上がり続けるファンドを購入していた場合です。

図2

基準価額は、1ヶ月目の10000円から2、3、4ヶ月目になるにつれ、11,000円、12,000円、13,000円と増えています。この基準価額に応じて、購入できる口数が減ります。

このときの平均購入単価は、40,000÷(10,000+9,091+8,333+7,692)口x1万口=11,391円/1万口となります。この場合に限り、平均購入単価は1か月目に一括購入した時の10,000円/1万口よりも高くなってしまいます。

長期的に基準価額が上昇していくファンドを購入すべきですが、いつ価格が変動するか誰も予測できません。だからこそ、短期的な価格の変動はあまり気にせずに、毎月一定額を投資する積立投資が有効であると考えています。

2 利益を最大化する複利(ふくり)とは

積立投資の2つ目のキーワード複利についてです。

利益には、単利(たんり)と複利(ふくり)という計算方法があります。単利とは、「元本(元となるお金)のみに対して利子が計算されること」を言います。複利とは、「元本+利子に対して、利子が計算されること」を言います。

表1を使って説明します。図にしたものは、図3です。

表1

 

図3

運用年数10年間、運用元本100万円、利子10%/年としましょう。単利の場合、1年目につく利子は、100万円(元本)x10%=10万円です。2年目につく利子も、100万円(元本)x10%=10万円です。単利の場合は、最初の100万円のみに対して利子がつくため、毎年10万円ずつ増えていく計算となります。10年間で得られる利子の総額は10万円x10年間で100万円となります。10年目に手元に残る総額は、200万円となります。

一方、複利の場合はどうなるでしょうか。

1年目につく利子は、100万円(元本)x10%=10万円で単利の場合と同じです。しかし2年目以降の計算が変わります。2年目につく利子は、{100万円(元本)+10万円(1年目の利子)}x10%=11万円となります。同様に3年目につく利子は、{100万円(元本)+10万円(1年目の利子)+11万円(2年目の利子)}x10%=12万円と少しずつではありますが、利子の金額が増えていきます。10年間で得られる利子の総額は、159万円となります。10年目に手元に残る総額は、259万円となります。

受け取れる利子の差は、単利と複利で159万円―100万円=59万円もあります。これが複利効果と呼ばれるものです。図3のように、複利は曲線を描いて資産額が増えていきます。その額は、期間が長ければ長いほど大きくなります。投資信託による積立投資でも、この複利効果が得られる投資方法を活用することが大切です。

3 まとめ

いかかでしたか?ドルコスト法と複利について、何となく理解できましたか?

一番大切なのは、「購入のタイミングを計らなくても良い環境を作って、あなた自身のストレスがたまらないようにするため」に積立投資を活用するということです。

用語の意味を忘れても、この点だけは忘れないようにしていれば、長期投資ではOKです。