長期投資とは|さわかみ投信・澤上篤人氏から学ぶ

長期投資という言葉をよく耳にすると思い、あなたはこのページにたどり着いたのかもしれません。最近では長期投資という言葉だけが独り歩きして、その本質を知らないのはもったいない。

さて、今回は長期投資のパイオニア・澤上篤人氏から学んでみましょう。

私が初めて出会ったのは2012年に参加した長期投資セミナーです。正直、最初その凄さがわからなかった。その後同じ話を何度も聴いたこと(笑)で長期投資の本質を常に変わらず伝えている、という凄さがわかるようになってきました。

1 澤上篤人氏のプロフィール

[画像引用:さわかみ投信HP]

1947年、愛知県名古屋市生まれ。スイス・キャピタル・インターナショナルや山一證券のファンドアドバイザー等を務める。ピクテ銀行日本代表や同社日本法人の代表取締役等を経て、1996年にさわかみ投資顧問株式会社を、1999年にはさわかみ投信株式会社を設立。設立から代表取締役社長を経て、現在は同社会長として長期投資の啓蒙活動に精を出す。

なぜ投資会社に勤めることになったのか?そのエピソードを聞いたことがある。スイスの投資会社で仕事をしていたときに、仕事をしている人たちを見て「かっこいいな!」と自分もそうなりたいと思ってそうだ。その後に長期投資を極めるにいたったとのことでした。

常に長期投資の本質を語り続けている澤上さん、その意思は多くの投資信託会社に受け継がれています。

2 長期投資とは|澤上篤人氏から学ぶ

世界経済は右肩上がりであるという変わらないトレンドを抑えること

世界経済は右肩上がりであるということを具体的に言うと、過去を振り返ると平均4%/年成長していたということです(図1)。これまで、第二次世界大戦やオイルショック(石油ショック)、バブル崩壊、リーマンショックなど大きく株価を下げるイベントが起こっていたことを考慮してもこの数字です。

図1

経済成長の根拠は、世界全体の人口増加にあります。1927年では20億人、1961年30億人、2011年では70億人と年々増加しています。2050年には90億人に到達すると予測されています。

人口が増えれば、必然的にそこに経済活動(食べる・飲む・着るなど)が生まれます。経済活動が生まれれば、お金が使われその製品やサービスを提供している企業に利益が生まれます。その繰り返しによって、右肩上がりに経済が成長していきます。

今後も成長し続けるのかという方がいるかもしれません。成長し続けます。人はより豊かな暮らしを求め続けるからです。1927年では、20%の人(先進国)が豊かな生活(飲み食いなどの生活に不自由していない状態)でした。しかし80%の人はそれがままならない状態でした。経済が成長していくと、その80%の人にもお金が回ってきて、「毎日物を食べたい」「毎日水を飲みたい」となって、その製品やサービスにお金を使うようになります。

さらに時代が進歩すると、飲み食いは普通のこととなってきます。例えば、1961年において、80%の国にもシャワー設備ができたとします。1回1円だから使ってみると「気持ちいい」と思います。それが週1回だったのが、我慢できなくなり毎日入りたくなります。そうすると、そこに経済活動が生まれ、そのサービスを提供している電気やガス会社に利益が生まれます。一度生活の質が向上してしまうと、1回1円から3円に上がったとしても利用したくなるでしょう。

日本では、シャワーを浴びることは当たり前のことになってしまっているので、使えなくなった途端にお金を払ってでも使いたいと思ってしまうでしょう。

さらに生活の質向上への欲求は高まります。例えばシャンプーを使っていなかった人が、「週1回は使いたい」から「毎日使いたい」と、どんどん豊かな生活を求めていくわけです。そのため、人口が増えるにしたがって経済が成長していきます。

長期投資とは、この経済成長の恩恵を受けるために、そのサービスや製品をつくっている会社(株式)に投資するということです。

投資とは、安いときに勝って高いときに売る

澤上篤人氏のセミナーでは必ずと言っていいほど、よく登場する話です。図2は、図1の経済成長に加えて世界の株価成長を描いたものです。世界の株価の成長は、平均10%/年でした。

実際に拡大してみると、単純な直線ではなく、上下の変動しながら右肩上がりになっています(図3)。長期投資は、この大きく下がったときに株を買って、高くなったら売るころを繰り返すだけと言っています。これを個人で行うことは難しいので、私たちは投資信託を活用していきましょう。

株価が大きく下がったときに、多くの人はもっと下がりそうと思ってしまい買うことができません。徐々に株価が回復してきて、これからもっと上がるだろうと思ったところで買ってしまいます。そのときは実は売るべき時だったりするわけです。そして損をする。そういうことは投資信託にお任せすればよいです。

長期投資では、目先の株価の変動を追うのではなく、世界経済の成長を常に抑えておくということが大切です。

図2

図3

3 まとめ

私が澤上氏から学んだ長期投資の本質は、世界経済は人口増加に伴い右肩上がりで成長するということでした。

その恩恵を少し受けるためにも、私を含めみなさんには投資信託を活用した長期投資がこれからの大切になってきています。

ぜひ、長期投資を知って始めてみましょう。