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利回り不動産の元本割れリスクを理解していますか?

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

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利回り不動産,元本割れリスク

ご存知のように、利回り不動産は、1万円と少額からプロが選定した不動産に投資でき、安定的な配当に期待できるサービスです。

2021年4月にサービスが開始されました。

 

利回り不動産を含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。

「利回り不動産を検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのでは。

元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。

大切なのは、どういう場合に元本割れする恐れがあるのか、を知ることです。

 

本記事では、利回り不動産のファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。

利回り不動産に対する不安を少しでも和らげていただけたら、幸いです。

 

 

 

元本割れリスクに関わる、優先劣後出資方式とマスターリース契約とは?

利回り不動産では、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式とマスターリース契約を採用しています。

これら2つを簡単に理解しておきましょう。

 

優先劣後出資方式とは?

利回り不動産は、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。

利回り不動産,優先劣後出資方式

 

簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。

劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。

つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。

 

優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。

利回り不動産の過去ファンドでは、劣後出資割合は10.0%~62.0%で、中央値は10.0%でした。

ファンド名 優先出資割合 劣後出資割合
利回り不動産60号ファンド(沖縄県読谷村VILLA PJ 2号棟) 90.0% 10.0%
利回り不動産59号ファンド(大和市区分マンションリースバック) 90.0% 10.0%
利回り不動産58号ファンド(京都町屋再生プロジェクトVol.2) 90.0% 10.0%
利回り不動産57号ファンド(沖縄県南城市VILLA PJフェーズ1) 90.0% 10.0%
利回り不動産56号ファンド(千歳市マンションバリューアップPJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産55号ファンド(沖縄県読谷村VILLA PJ 1号棟) 90.0% 10.0%
利回り不動産54号ファンド(リースバックバルクPJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産53号ファンド(港北FMマンション第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産52号ファンド(札幌BULK3第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産51号ファンド(京都町屋再生プロジェクトVol.1) 90.0% 10.0%
利回り不動産50号ファンド(リブタス中野江原町PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産49号ファンド(リースバックバルクPJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産48号ファンド(両国シェアハウス再生PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産47号ファンド(世田谷上馬区分バルクPJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産46号ファンド(杉並区分マンション) 90.0% 10.0%
利回り不動産45号ファンド(琵琶湖VILLA PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産44号ファンド(中村橋マンション再生PJフェーズ3) 90.0% 10.0%
利回り不動産43号ファンド(沖縄県古宇利島VILLA PJフェーズ2) 38.0% 62.0%
利回り不動産42号ファンド(EGAi新宿PJフェーズ2) 90.0% 10.0%
利回り不動産41号ファンド(中村橋マンション再生PJフェーズ2) 90.0% 10.0%
利回り不動産40号ファンド(港北FMマンション) 90.0% 10.0%
利回り不動産39号ファンド(EGAi新宿店PJフェーズ1) 90.0% 10.0%
利回り不動産38号ファンド(大阪Bijou Suites) 90.0% 10.0%
利回り不動産37号ファンド(二子玉川区分マンション) 90.0% 10.0%
利回り不動産36号ファンド(EGAi中延店PJフェーズ2) 90.0% 10.0%
利回り不動産35号ファンド(札幌BULK3) 90.0% 10.0%
利回り不動産34号ファンド(目黒区八雲2丁目土地分譲PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産33号ファンド(北大前PJ第4回) 90.0% 10.0%
利回り不動産32号ファンド(リブタス中野江原町PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産31号ファンド(EGAi中延店PJフェーズ1) 90.0% 10.0%
利回り不動産30号ファンド(区分バルク2 PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産29号ファンド(沖縄県古宇利島VILLA PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産28号ファンド(東京区分マンションPJ<21戸>) 90.0% 10.0%
利回り不動産27号ファンド(札幌北18条駅PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産26号(札幌駅北口PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産25号(札幌北5条通PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産24号(北大前PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産23号ファンド(札幌中島PJ第3回) 90.0% 10.0%
利回り不動産22号ファンド(中村橋マンション再生PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産21号ファンド(札幌中島公園PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産20号ファンド(長津田戸建再生PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産19号(国立サニービル第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産18号ファンド(メゾン・ド・グルー) 90.0% 10.0%
利回り不動産17号ファンド(札幌駅北口PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産16号ファンド(白幡台区分マンションPJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産15号ファンド(札幌北5条通PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産14号(沖縄県那覇PJ) 90.0% 10.0%
利回り不動産13号ファンド(北大前PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産12号ファンド(札幌中島PJ第2回) 90.0% 10.0%
利回り不動産11号ファンド(市川レジデンス16番館) 90.0% 10.0%
利回り不動産10号ファンド(陽輪台みかみビル) 90.0% 10.0%
利回り不動産9号(ハイライフN平塚) 90.0% 10.0%
利回り不動産8号ファンド(メゾンクレスト中島公園) 90.0% 10.0%
利回り不動産7号ファンド(リブタス中野江原町) 90.0% 10.0%
利回り不動産6号ファンド(国立サニービル) 90.0% 10.0%
利回り不動産5号ファンド(メゾン・ド・グルー) 90.0% 10.0%
利回り不動産4号ファンド(ラ・パルフェ・ド・札幌) 90.0% 10.0%
利回り不動産3号ファンド(ダイアパレス北五条通) 90.0% 10.0%
利回り不動産2号ファンド(メゾンクレスト北大前Ⅱ) 90.0% 10.0%
利回り不動産1号ファンド(コロナード中島) 90.0% 10.0%
最小値 38.0% 10.0%
最大値 90.0% 62.0%
中央値 90.0% 10.0%
平均値 89.1% 10.9%

 

優先劣後出資割合は、以下の方法で、確認できます。

1.利回り不動産にアクセスし、該当ファンドのページを選択します。

 

マスターリース契約とは?

マスターリース契約とは、簡単に言うと、賃料保証です。物件運用時の空室による賃料収入減に対するリスクを低減しています。

利回り不動産の配当金(インカムゲイン)は、主に賃料収入が原資なので、マスターリース契約の有無は重要です。

 

 

利回り不動産のファンドが元本割れするケース

どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。

結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。

 

利回り不動産2号ファンド(メゾンクレスト北大前Ⅱ)を例に、元本償還シミュレーションを作成しました。

このファンドの概要は次の通りです。

  • 出資総額:600万円
  • 募集金額:540万円
  • 想定運用期間:6ヶ月
  • 想定利回り:6.5%
  • 優先・劣後割合:90%・10%

 

例①~③のケースで見ていきましょう。 

利回り不動産,元本割れシミュレーション

 

例①は、運用終了時点で「物件を700万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の600万円を超えています。

あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。

 

例②は、運用終了時点で「物件を550万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の600万円を下回っています。損失が50万円です。

ここで、優先劣後出資方式のメリットが作用します。

損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。

 

例③は、運用終了時点で「物件を500万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の600万円を下回っています。損失が100万円です。

ここでも、優先劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。

しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の40万円を上回っています。

60万円-100万円=-40万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。

計算上は、-40万円/540万円×100%=-7.4%に減ると推測できます。例えば、1口1万円投資していれば、9,260円戻ってくる計算です。

 

簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

利回り不動産では、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。

その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、分配金が少なくなります。

 

 

まとめ

利回り不動産では、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。

これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。

それぞれのファンドで、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは公式ページをご確認ください。

 

その他、利回り不動産に関するトピックスは、「利回り不動産とは?始める前に必ず知って下さい!」でまとめていますので、ご覧ください。

 

 

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